「株式会社リファイナー」は、社員数11人(2009年9月7日現在)と、決して大きくはない会社ですが、法人設立から2年目にして大躍進を続けるベンチャー企業です。
Googleの携帯用OS「Android」を、組込みOSとして普及促進するための、一般社団法人Open Embedded Software Foundation(OESF)が設立されたことは記憶に新しいと思います。その発起人メンバーとして設立にかかわり、理事に就任されている、小薗誠様(株式会社リファイナー代表取締役社長)にインタビューをさせていただき、経営の秘訣をお聞きしました。
株式会社リファイナー 法人データ
会社概要
設立 | 2008年3月6日 |
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所在地 | 東京都中野区 |
資本金 | 15,380,000円(2009年4月24日現在) |
事業内容 | ICT関連ソフトウェア及びハードウェア開発、販売システム及びネットワーク構築、ICT関連のコンサルティング |
代表取締役社長 | 小薗誠 |
公式サイト | http://www.refiner.jp/ |
事業の特徴
事業領域
- ミドルウエアの開発
- 機器組み込みやサーバへの搭載
- サービスインフラでの活用
発展を継続させる三つの要素
- 技術力
- その技術を利用していただける顧客を見出す営業力
- 生態系の中で進化の方向を定め共生する環境を創出する企画力
社長インタビュー
生態系の中で進化の方向を見極める
―まず、御社の事業について教えていただけますか。
「ミドルウエアの開発」とは、具体的にどんなものですか。
例えばVPNソフトのことで、これはLANとWANを含めたネットワーク関係のソフトです。
防犯カメラの画像データなど、大容量のデータを送受信するときに、セキュリティを保ちつつサーバーの負荷を減らして送受信できる仕組みで、その結果、運用コストを抑えることができます。
―なぜ、そのようなことができるのですか。
「メッシュ型接続」「P2P通信」という技術を採用することで、常時センターサーバーを介さなくても接続できるので、大きな設備が必要なくなるのです。
弊社は、ゼロからモノを作り出せるエンジニアがいるので、そこが強みです。
―その技術はどのようなことに利用できるのですか。
現在、主に大手警備保障会社様と取引させていただいています。また、例えば、社員の出張や在宅勤務の時に使用するパソコンにも利用できます。
今後のICT技術は、無線化と携帯化が避けられない分野になっていくと思います。弊社では、常にエンドユーザーを意識し、役に立つ魅力的なサービスインフラを提供していきたいと考えています。
―それが「生態系の中で進化の方向を見極める」ということなのですね。
会社名の「リファイナー(refiner)」にもそのような思いが込められています。
英語の「rifine」には、「精錬する」「磨く」という意味があります。より良いものを開発し提供する飽くなき探求心を持った「精錬された人」の集まりであり続けたいという思いからつけました。
―Googleアンドロイドに関するコンソーシアム「OESF」もその流れですか。
そうですね。OESF(Open Embedded Software Foundation)は、アンドロイドOSの普及が目的です。弊社は設立時から理事を勤めさせていただいていますが、携帯電話以外の、例えば家電など、身の回りの様々なサービスインフラに活用できるよう、参加企業様と共同で開発していきます。
今も昔も、キーワードは「人」
―ICT関連のお仕事に就かれて何年くらいですか。
もう20年くらいになりますね。
―学生時代からICT関連のことを学ばれていたのですか。
いえいえ。大学は建築学科でして、全く関係ないですね。
学生時代のアルバイトも、窓拭きとかコンサート会場の警備とか、日雇いなどのテンポラリーな仕事ばかりでした。
でも、アルバイト先の人にかわいがっていただいて、「今度こういう仕事があるんだけど、誰かいない?」と聞かれて友人を紹介したり、逆に友人に「こういう条件のアルバイトない?」と聞かれて仕事を紹介したりしているうちに、求人のマッチングをするようになって。
それがとても楽しかった。紹介料をもらうわけでもなく、どちらにも喜ばれることが単純にうれしかったのです。
―リアルな「人」のつながりですね。
そうですね。
ICTの世界も、実は「人」です。インターネット上の情報は、インターネットに載った瞬間から陳腐化していきます。新鮮な情報をおさえるには、「キーマン」に会うしかないのです。
大学を出てすぐ入社した小さな会社でも、セールスの基本を徹底的に教わりましたが、やはり「人」でした。「取引をしたい会社に行け!そして、どんなことを頼まれても断るな!」と教えられました。
―ご自身のビジネスに関係ないことを頼まれても断らないのですか。
そうです。例えば、A社で「こんな金型、ないかなあ」と言われれば、金型を作っているB社を探しだしてA社の希望を伝え、作ってくれるよう頼み込むのです。B社に一升瓶を持ってお願いに行ったら「気に入った!作ってやろう!」ということもありました。結局、A社もB社も自分に仕事をくれるわけではないのですが、これもやはり、期待に応えてうれしかったのです。
―でも、その中で仕事につながったこともあるわけですか。
そうですね。そうしているうちに、信頼関係ができて、結果的にお仕事をいただくことはありましたね。
人と人とのつながり、信頼関係。役に立って喜んでもらうこと。今でも変わらないビジネスの基本だと思います。
会社の発展のために社労士は不可欠
―法人設立前から現在まで、役所屋本舗とお付き合いいただいていかがですか。
会社設立の相談・手続きから、月々の経理や給与計算・人事・労務と、とても助かっています。もっとも、こういうことは「プロに任せる」と会社設立前から決めていましたが。
―就業規則はご自身で作られるつもりだったとうかがっていますが。
10年ほど前、勤めていた会社がナスダック・ジャパンに上場するときには、私も参画して、社内メンバーで就業規則を作ったのです。それでリファイナーの就業規則も自分でできると思ったのですが・・・全然ダメでしたね。法律が変わってしまっていて、自分ではできない!無理!と気づきました。
また、会社のリスク回避や円滑な運営を考えると、それを文章化するのも難しいものですね。ちょっとのお金をケチって失敗するより、プロに依頼してしまったほうが、コストパフォーマンスが高いですよ。
―会社が成長してきた過程で、社員数も増えていますよね。
そういえば、ハローワークに求人情報を出したときも、「役所に勤めていたことのある社労士さんに、就業規則も作っていただいたし、毎月の給与計算などもすべてお任せしています」と話したら、難しいことは全く言われなかった。時間もかからなかったし、助かりましたよ。
社労士さんにお任せしているということは、会社としても信用を得られるということに気づきました。今後ともよろしくお願いします。
―お忙しい中、貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。
歌手の福山雅治さんに似ていると評判の小薗社長。実は2人もお孫さんがいらっしゃって、「おじいちゃん」なのだとか。常に時代を先読みする姿勢が、そのお姿にも表れているのかもしれませんね。
一エンドユーザーとしても、御社の技術やGoogleアンドロイドには大いに期待しています。今後のますますのご活躍・ご発展のために、役所屋本舗は全力でサポートさせていただきます。
(聞き手:小田)
法人設立・法人経営は、まずご相談ください
会社設立や経営をサポートする事務所や会社はいくらでもありますし、料金も色々です。
役所屋本舗では、会社設立のご相談や手続きから、月々の経理や給与計算、社会保険・労働保険、就業規則や助成金といった法人運営にまつわる様々な業務まで、司法書士、税理士、社会保険労務士、行政書士がフルサポートします。
これだけの対応をしているところは他に聞いたことがありません。
御社の益々のご発展のため、専門家への相談費用も会社設立・事業運営上のコストと考えてみてはいかがでしょうか。
役所屋本舗チームは、日本一頼りになる、そして日本一役に立つ事務所を目指しています。
まずは、小野行政書士・社会保険労務士事務所(電話:03−5913−7250)へお問い合わせください。